戦争と平和、そしてひとつの指輪

宝探し

第2次世界大戦という戦争があった時代

第2次世界大戦は、1939年から1945年まで続いた世界規模の大きな戦争でした。国と国が対立し、多くの命が失われ、たくさんの悲しみが生まれました。あらゆる戦争の背景には、経済的な争いや文化の違いから生じる誤解や憎しみがあります。戦争は、あらゆる形で人々の暮らしに深い傷を残す存在です。

日本のある物と交換されたリング

そんな戦争の時代を背景に持つ、ひとつの指輪があります。ある日ネットで見つけて購入したヴィンテージのリングです。出品者の方によると、その指輪はおじいさんから譲り受けたもので、そのおじいさんが戦時中に、外国の兵士と“こけし”と交換したものだったそうです。指輪には「アイアンクロス(鉄十字)」のマークが入っており、おそらくドイツの兵士との交換した品と思われます。

戦争という状況の中で、言葉も文化も違う者同士が、ほんの一瞬でも相手の文化に興味を持ち、理解し合おうとしたこと。日本のユニークな「こけし」にヨーロッパの兵士が魅力を感じ、日本人のおじいさんは、当時の日本では珍しかった異国風の重厚な指輪に心を動かされた。そんなふうに、互いの「いいな」と思う気持ちが通じ合って交換されたものかもしれないと想像すると、とてもあたたかい気持ちになります。

平和への願い

実際の価値としては高くない、古くて少し傷んだ指輪かもしれません。でもそこには、「平和は文化を通じてつながれるんだ」という小さな希望が込められているように感じます。だからこそ、私はこの指輪を大切に持ち続けたいと思いました。きっと、これからもそっと、語り継いでいきたい“ものがたり”です。

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